「保育所の最低基準緩和」が招いた悲劇 これでも河村たかしの「減税日本」を支持できますか?
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2011021902000021.html
2月19日の中日新聞の朝刊記事です。
私は子供がおりませんのでこういった保育事情には疎いのですが、名古屋の(乳児を含む)待機児童が多いことは知っておりました。
会社の同僚も、受け入れを拒否されているために復職できずにいます。
あの新自由主義で弱者切捨てを憚らない河村氏が、待機児童軽減のための予算を組むなど有り得ないと怪訝に思っていたところ、友人のブログで、こんな動画が紹介されていました。
http://www.youtube.com:80/user/janemay95
この動画を見て背筋が寒くなりました(編集者註:これは大阪・関西テレビ制作の報道番組の動画とのことです。読者の皆さまには、是非上記リンク先の動画をご参照いただきたいと思います)。
この動画を紹介していた友人に、
と確認したところ、次のような答えが、、、「名古屋市が待機児童解消のため、20億円の予算計上し1300人を受け入れるとありますが、公立保育所を新設・増設する構想があるのか無いのかまではわかりません。出来れば保育料の安い公立を新設して欲しいのですが、民間にしろ公立にしろ、青年局が求めていた10箇所が対象ならば、単純計算で1箇所あたり2億円で130人定員増のための保育士の確保と新設あるいは補修しろってことですよね。。。」
「名古屋市は4年前、2016年までの9年で123ヵ園のうち最大50ヵ園の公立保育所の廃止・民営化をする、と決めていて、公立を増設するなんて話はありえないのです。それどころか、河村は『これこそ地域委員会でやらないかん。認可とか認証とかを役所がやるより地域のみなさんが見たほうがどんだけええですか。物すごいきめ細かくできますよ』と市議会で答弁しているんですよ。」
酷過ぎませんか?
待機児童問題解消のための予算編成と言えば、誰も文句は言いません。言えません。
しかし、河村氏が計上した10施設に20億円という数字は、保育士の数も給与も、施設完備もできない低額予算ではないでしょうか。
よりによって「弱者切捨て上等!」の河村氏は、乳幼児から切捨てするのです。
そして、そのために公約であった「市民税一率減税」も先送りとは、、、。
この人、選挙公約の目玉であった「市民税減税」すら実行つもりなどないのではないでしょうか?
2月21日に、私が勤める会社主催の、大規模なパーティーがありました。
名古屋市長となる人物は、必ず我が社の名誉取締役となり、愛知県知事となる人物は後援会の名誉職を与えられます。
当然我が社はこのパーティにも招待するのですが、市長も知事も年度末を控えた多忙な時期ということでほぼ毎年、代理人が出席しておりました。
ですが、2月21日は、お二方ともご出席されました。
市議選を控えているのに、多忙ではないのでしょうかね?
マスコミが入るのと、財界の大物が列席するので、顔を売っておこうという魂胆なのでしょう。。。
いやらしい人という印象を新たにしました。
【とらよし】
[資料]
名古屋市の保育所定員1300人増 待機児童7割解消へ(中日新聞)
名古屋市は18日、過去最多となっている市内の保育所の待機児童の大幅減を目指し、2011年度当初予算に1300人分の定員増に対応する20億円を計上すると決めた。市議会の否決で宙に浮いた市民税10%減税の原資の一部を活用し、担当部署の予算要求をほぼ全額認めた。
待機児童は10年10月の時点で1766人で、計画では7割程度が解消される見通しだ。
市子ども青少年局は昨秋公開した予算要求で、民間保育所の新設・増築への補助、公立保育所の民間移管による定員増、賃貸物件を活用した保育所整備などを組み合わせて、1300人分の定員増を求めていた。
予算を編成する市財政局は、このうち800人分に当たる民間保育所の新設・増築への補助費(10カ所、計10億円)を保留していたが、「実施できなくなった減税の財源を有効に使う」との河村たかし市長の判断で予算化を決めた。
11年度の減税の原資とする予定だった160億円について市長は当初「減税目的で捻出したお金」とほかの事業への流用に否定的だったが、姿勢を転換。減税は12年度からの恒久実施を目指す。(中日新聞 2011年2月19日 朝刊)【待機児童】 入所可能な保育園がない児童数。親は1日4時間、週4日以上の就労か求職中が条件で、特定の園を希望しての待機者は除外。不況で就労を希望する母親が増え、2008年から3年連続で増加。厚生労働省によると、10年4月時点の待機児童数は全国で2万6275人。うち8割が、0~2歳児。首都圏や政令市、中核市など都市部で全体の84%を占める。
[編集部より]
今回のエントリは、名古屋在住のとらよしさんからお寄せいただいた記事です。とらよしさんは、ご自身のブログ「明けの翼」(下記URL)でも「ムラムラツィンズ」(河村たかしと大村秀章)と「減税日本」の批判を行っておられます。当エントリとあわせて是非ご覧下さい。
http://kanom35.blog.shinobi.jp/
また、記事本文中にも編集部から注釈を入れましたが、本記事からリンクが張られている関西テレビ(大阪)の報道番組の動画は、読者の皆さまにも是非ご覧いただきたいと思います。この動画を見れば、河村たかしや橋下徹が志向する保育所の「規制緩和」や「民営化」がいかなる結果をもたらすかがよく理解できるでしょう。
あなたは、それでも河村たかしの「減税日本」や橋下徹の「大阪維新の会」が声高に叫ぶ「規制緩和」や「小さな政府」を支持できますか。「鍋パーティー」を代表して、編集者からもそう強く問いかけます。
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