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庶民同士の共食いではなく、富裕層増税を論点に!

1.偏在する日本の富

ここで皆さんに問題です。
Q.日本の個人金融資産の中央値(2人以上世帯)は?

A.
1.  250万円
2.  500万円
3.  750万円
4. 1000万円

さてどれでしょう?
---
ヒント:
日本の個人金融資産は、2011年9月末現在約1471兆円です。この中には約108兆円の公的年金資金も含まれています。確かに巨額ですが、一人当たりにするとどのくらいの金額となるのでしょうか?

ここで一分間考えてから下の答えを見てください。

(一分間考えましたか?)


答え

「少数のお金持ちが・・・・ 偏在する金融資産」

単純に1億2700万人で割ると1人あたり1160万円ほどになりますが、ここでは中央値について考えてみたいと思います。

中央値とは保有額の少ない順(あるいは多い順)に並べたとき、中位(真ん中)に位置する世帯の金融資産保有額のことです。数百億円、数千億円という巨額の金融資産を保有している人たちもいるわけですから(ユニクロの柳井社長の保有金融資産は、なんと約8000億円!)、単純に平均してもあまり意味がないのです。

正解は2番。金融広報中央委員会が実施した調査(2009年)によりますと、金融資産の平均保有額は単身世帯で100万円、2人以上世帯では500万円となっています。

つまり、日本の個々人は、それほど大きな金融資産を持っていないのが現状なのです。また、金融資産をまったく保有していない割合も約22%となっています。どうやら、日本の個人金融資産は、ずいぶんと偏在しているようですね。

・経済学ドリル 洞口勝人より


ちなみに2010年度は2009年度と同じ500万円で、2011年度は420万円に減っています。
あなたはどの程度貯金がありますか?
それでは実際に日本人のお金持ちというのはどの程度いるのでしょうか?
それはこの記事を読むと実態がつかめてきます。

日本の富裕層・超富裕層は81万世帯、うち5億円以上の”超富裕層”は5万世帯

野村総合研究所はこのほど、2011年の純金融資産保有額の世帯数と資産規模の推計結果、および「NRI富裕層アンケート調査」の結果を発表した。

それによると、預貯金や株式、債券などの純金融資産保有額(保有額から負債を差し引いた値)を5つの階層に分類して推計したところ、2011年時点における純金融資産1億円以上5億円未満の「富裕層」、および同5億円以上の「超富裕層」の世帯数は81.0万世帯、純金融資産は188兆円。内訳は、富裕層の世帯数が76万世帯、純金融資産が144兆円、超富裕層の世帯数が5.0万世帯、純金融資産が44兆円となった。
日本の富裕層


日本は約5000万世帯程度と考えると、単純計算で上位1.6%の富裕層が下位98.4%の庶民を搾取している関係が見えてくるのではないでしょうか?
日本の国家予算は約90兆円程度と考えると、彼ら富裕層の純金融資産188兆円というのがいかに大きいのか理解できます。

それでは日本のお金持ちというのは全世界的に見てどの位置にあるのでしょうか。

誤解だらけ! 日本のお金持ち最新事情
会員制高級ホテルの?パーティ潜入でわかった
富裕層大増殖のウソ・ホント

欧州の調査会社のRBCウェルスマネジメントと仏コンサルティング大手のキャップジェミニが公表した「ワールド・ウェルス・レポート(*1)」によると、11年の日本の富裕層人口は前年から8万人増加して約182万人となり、過去最高を記録した。

 日本は世界の富裕層人口1100万人のうち、実に16.6%を占める世界第2位の富裕層大国との評価を海外では受けているのだ。同レポートは、富裕層を自宅不動産、収集品、消費財、耐久消費財以外で、100万ドル(約8000万円)以上の金融資産を所有する人と定義している。

 ちなみに、世界最大の富裕層を抱えるのは米国で、その数は何と300万人を超える。3位以下はドイツ、中国、英国、フランスと主要国が並ぶ結果となった。

 このレポートでもう1つ興味深いのが、日本の富裕層は大半が高齢者で、30歳以下はわずか1%しかいないという点だ。いくら世界第2位のお金持ち大国といっても、これでは「若者貧乏大国」でしかなく、世代間での資産のいびつな偏りは早急に解決すべき課題だ。

国別富裕層人口(*2)
1. 米国 306.8万人:27.9%
2. 日本 182.2万人:16.6%
3. ドイツ 95.1万人:8.6%
4. 中国 56.2万人:5.1%
5. イギリス 44.1万人:4.0%


このレポートが示すように日本は世界でも第二位のお金持ちがいる国です。しかし、そのお金持ちの多くは高齢者です。ということは若者がいくら必死に働いても、それは一握りの年寄りの富裕層にこき使われているだけです。これでは日本の社会は活性化しません。

2.相続税を強化して再分配すべし!

さらに困るのはこうした高齢者の富裕層が多くの財産を自分の子孫に相続させてしまうことです。つまり、裕福な家に生まれれば、親の財産でたいした努力もなく一生楽に暮らせる。その一方で、才能はあるが貧乏な家に生まれてしまえば、食べるためだけに働くことになり、その才能の芽はつぶされてしまう。だれだって親を選んで生まれてくることは出来ません。日本の発展のためには若い人たちが才能を十分発揮できる土台が必要ではないでしょうか。そのためには相続税の強化と教育・医療などへの再分配が必要です。
財務省によれば、相続税 は1兆4,230億円(歳入比1.5%)しかなく、基礎控除の引上げなどの改正や地価の下落により、相続税の負担は大きく軽減されてきており、相続税の負担が生じるケースは、亡くなった方の4%程度です。
日本の富裕層の金融資産188兆円のうち、相続税として国に収められる額というのは、この先いくらくらいになるかといえば、すずめの涙程度でしょう。
勤勉なものが必死に働いて一代で富を築いて他人よりよい生活を送ることはかまいません。しかし、その人が死んでしまえばそうした財産は共同社会に還元して広く再分配するべきです。今の政治家の多くは世襲議員で、そもそもお金持ちの家に生まれています。こんな人たちに、時給1000円とか年収200万円とかで暮らしている人たちの暮らしがよくなるような政策が出来るはずがありません。世襲は議員になれないようにするべきです。

3.アメリカでの富裕層増税の流れ

富裕層に課税すれば、富裕層が日本から逃げ出すという人もいるでしょう。しかし、こうしたことに、国税局もただ黙って見ているということではなく「国外財産調書制度」をつかって課税強化をしてくるでしょう。

先ほどの富裕層人口の一位はアメリカなんですね。アメリカでも非常に大きな格差問題が「ウォール街を占拠せよ(We are the 99%)」運動につながりました。
先日のオバマ大統領の勝利が示すように富裕層への増税が検討されています。

財政の崖:交渉足踏み…米大統領、共和党と隔たり

 「富裕層向けの減税延長打ち切りについては妥協できない」。オバマ大統領は10日、ミシガン州デトロイト市の自動車工場での演説で、改めて共和党が反対する富裕層向け増税の必要性を訴えた


不思議なのは日本ではいっこうに富裕層増税の話が出てこないで、消費税増税だけだということです。日本でも富裕層増税について議論するべきです。

ところでオバマの富裕層増税のきっかけともなった大投資家のウォーレン・バフェットはこんなことを言っています。
「幸運な1%として生まれた人間には、残りの99%の人間のことを考える義務があります」(バフェットの株主総会)
これは彼の哲学なんでしょうね。また彼は、大金持ちの家に生まれたという理由だけで莫大な財産を引き継がせるのは間違っていると考えているようです。

4.富裕層の低い税負担率

給与所得が1500万円くらいの人たちが「所得に多くを課税すると、働く意欲がなくなる」と言いますが、それは現在の税制がおかしいからです。
下にある二つのグラフは、

所得税負担率
申告納税者の所得税負担率(平成19年分)


申告所得に対する税負担率
申告所得に対する税・社会保障負担率

かなり有名なグラフなので、知っている方も多いと思います。
つまり、所得が一億円を越えたあたりから税金の負担率が逆に減ってしまうということです。これでは「富める者はますます富み、貧しき者は持っている物でさえ取り去られるのである(新約聖書マタイ伝13章12節)」というのが現代の税制ではないでしょうか。何でこんなことになるかといえば、給与所得ではなく株とか不動産所得にかかる税金が分離課税になってるからです。こういうのはちゃんと総合所得課税にするべきです。
給与所得が1500万円くらいあると、所得税・住民税と社会保険料等の控除が年額で 450万円以上あるのではないでしょうか。これでは相当な重税感があって当然です。つまりは所得が一億円以上ある富裕層の税金を肩代わりされいるのと同じではないでしょうか?
しかし、実際にネットの掲示板での税制論争の中心は、このようないびつな税制問題が論点となることはなく、公務員たたきや生活保護たたきです。
今まであげてきた事実を知らないで、年収2000万以下の庶民同士が「共食い」とも言える税制論争に明け暮れているわけです。おかしなことだと思いませんか?
もちろん、これは貧乏人は税金を払わなくていいとか言っているわけではないです。 税金はみんなで各自の能力に応じて負担するべきです。富裕層のみが税負担をすれば、富裕層のみの発言力が政治や社会で支配的になるという問題点があります。「みんなで分かち合う」部分もあれば、「国民全員が主人公」という意識が生まれやすくなります。

2012年も終わりますが、日本という一つ屋根の下に住んでいるわけですから、だれもが幸せに暮らせることを望んでいるはずです。
日本が今まで築いてきた本来の力を取り戻すためにも、公平・公正な税制と強力な再分配が必要です。
2013年はより多くの方が鍋パーティ運動に参加されることを願っています。

それでは皆様よいお年を。

【Takky@UC】

*1:ワールド・ウェルス・レポート 2011 - 三菱UFJメリルリンチPB証券

*2:週間ダイヤモンド 特大号 2012 10/20
「富裕層のカネと知恵」

[編集部より]
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テーマ : 税金
ジャンル : 政治・経済

『NHKスペシャル 東日本大震災』追跡 復興予算19兆円

先日のNHKスペシャルで復興予算の使われ方を追跡した番組がやっていて、非常に興味深い内容だった。

復興はいつに!?被災地から切実な声とは!『NHKスペシャル 東日本大震災』

■『NHKスペシャル 東日本大震災』追跡 復興予算19兆円
2012年9月9日(日)21:00~21:58(NHK総合テレビ)



たとえば3次補正予算9.2兆円の中から、岐阜県のコンタクトレンズメーカの新設ラインにこの3次補正予算が補助金として使われている。なぜ被災した東北から500kmも離れた岐阜県に予算が使われたのだろうか?
補助金を出したのは1.2兆円を確保した経済産業省で、そして1.2兆円の中から国内立地補助金約3,000億円からこの予算は投じられた。コンタクトレンズメーカは仙台に営業所や販売店をもっていることから、将来の波及効果として被災地の雇用拡大の可能性をあげて補助金申請をした。そして経済産業省はこの申請を認めた。
このように経済産業省が立地補助金を認可したのは全国で510件にのぼるが、被害のあった東北地方では30件しかない。つまりは9割以上が被災地以外に投入されてるということだった。
何でこんなことになるかというと、復興の基本方針が

1.被災地域における社会経済の再生および生活の再建に取り組む
2.豊かで活力ある日本全体の再生


つまり、2.があるために被災地以外に復興予算を投入することが可能になっている。
普通に考えたら、一番困っている、1.に多くの予算を投入するべきなのだろうが、経済産業省の官僚たちの頭の中は、2.に偏っているようだ。
阪神淡路大震災のときの復興予算を検証した神戸大学の専門家に、NHKが各省庁が作った3次補正予算9.2兆円の事業シートをみてもらった。
この事業シートを以下の3つに分類してもらった。

赤丸:被災地以外の地域
青丸:被災地を含む全国
無印:被災地のみ


そうしたところ、赤丸・青丸の事業がたくさん見つかっていく。
赤丸には経済産業省が15億9800万円を計上した「低炭素社会を実現する革新的融合」という電気自動車の燃料電池の素材を開発するための補助金であり、被災地と直接どう関係あるのかさっぱり良くわからない。経済産業省によれば、この補助金は震災後復興事業やエネルギー対策が課題になったからだそうだ。しかもこの予算は経済産業省所管の独立行政法人に交付されていた。これでは経済産業省のお手盛りもいいところだ。
その他に、刑務所に交付されて職業訓練に当てられていたり、テロ対策に使われたり、反捕鯨団体対策に使われたり、いろいろなこじ付けをつけては被災地以外に多くの金が流れている。
番組では3次補正予算9.2兆円のうち赤丸・青丸の被災地以外に使われた予算は約2兆4,500億円だと紹介していた。こうした事実を被災地で今苦しんでいる人たちはどういう思いでこの番組を見ただろうか?この9.2兆円もの予算は「復興のための増税」によってまかなわれる。しかし、被災地には直接届かずに、各省庁が好きなようにやっていたのでは、「被災地の復興のための増税」ではなく「各省庁の利権のための増税」ということになる。
これでは被災地はいつまでたっても復興せずに被災者はさらに長期にわたって苦しい被災生活を送ることになる。

国の担当者はNHKに対して
「被災地には十分すぎるほど予算を配分しているつもりだ」
「しかし、ごく一部に復興との関係に疑問が生じる事業があるのは否めない」
「限られた予算の中、今後は被災地の復興にむけた予算執行をさらに厳密に行っていきたい」

と回答しているのには、やりきれない思いになった。国の担当者は被災地の痛みが何一つ感じ取れないのではないだろうか。

では、被災地ではどのような支援が今行われているのだろうか。岩手県の大槌町では津波に飲まれ商店街がなくなってしまった。ある男性が、津波に流された自分の飲食店を再建しようと国のグループ補助金(約2,000億円)制度を利用しようとした。彼は商店街の仲間と一緒に復興計画書を出してグループ補助金の申請をしたが見送られてしまった。経済産業省から出た岩手県の予算は150億円だったが、岩手県全体からの申請は255億円(申請数929)だったためだ。このため岩手県は商店街の復興よりも水産加工を経済波及効果に即効性があるとして優先させたためだった。
被災地から遠く離れた岐阜県のコンタクトレンズメーカには申請がおりているのに、被災地で苦しむ彼の申請は見送られた。こんな不条理なことがあっていいのだろうか。
そしてこれは岩手だけでなく、岩手・宮城・福島の3県で4,525の申請があったが2,704件は認定されなかった。つまり約60%もの申請が見送られたのだという。
経済産業省はこの制度立ち上げの段階で、これほどのニーズがあると予想できなかったといってる。すぐにでも被災地復興の予算を増額するべきではないか。
宮城県気仙沼市では31の医療機関のうち21が津波で流され、震災前の状態に復旧したのは7つである。気仙沼市で15年間地域医療を支えてきた村岡正郎医師は、津波で診療所を流されてしまったが、地元に残ることに決めた。村岡医師は患者さんを訪問診療(一ヶ月に120件以上も!!)し、被災地域の患者さんの健康を支えている。厚生労働省の医療分野での復興予算でもっとも多いものは、720億円の地域医療再構築事業である。しかし、これは中長期的な医療の復興を目的に使われており、それとは別に医療機関の緊急的復旧に使われたのは約160億円の補助金である。この補助金が被災した医療機関を再建するためのものであるが、公立病院が主な対象で、個人である村岡医師のような町医者はその対象になることは難しい。村岡医師は新しい診療所を別の土地に作ったが建物だけで9,000万円かかったという。ただし、村岡医師の場合は、市の委託を受けて休日診療をおこなっていたため、補助の対象となった。しかし、補助金はかかった費用9,000万円の約1/6の1,470万円である。またこの補助金は建物の購入のみにしか当てることが出来ず、医療設備(5,000万円)の購入に当てることが出来ない。結局、ほとんど自己負担で個人病院を建て直すしかないのである。震災前のローンや現在の新しい診療所のローンを合わせるとおよそ2億円。
これだけ多くの負担を個人に背負わせて、病院を再建するのは大変困難だ。実際に、気仙沼市では6割を超える医療機関は元の規模に復旧できないままである。
また、病院再建をあきらめて気仙沼市を離れていってしまう医者もいる。
被災地と遠く離れたところで、
2.豊かで活力ある日本全体の再生
という名目で多くの予算が使われる一方で、被災地に残る商店を再建したいと願う人たちや地域医療を支えている医者には、十分な予算分配がされない。
ぼくは復興のための所得税増税(納税額に2.1%上乗せ。25年間)には同意するが、この国の作った復興予算分配には同意することが出来ない。被災地復興のための予算分配が実はコンタクトレンズ工場や刑務所、反捕鯨団体対策に流れていては同意など出来ない。この国の再分配のあり方は、なぜ本当に救われるべき人の所に行かないのだろうか?

このほか番組では被災地での瓦礫の処理費用に地域自治体によって大きな差が出ていることが報じられていた。NHKによると瓦礫の管理費用は
東松山市 約 5億円
石巻市  約40億円
と大きな違いがある。東松島市では現場で最初から分別してから収集置き場に持ってくるため、お金がかからないそうだ。しかし、それをやらなかったほかの自治体では高くなる。さらに石巻市では瓦礫処理業者からの作業報告書には、違う現場なのに同じ写真が何枚も使い回しされていたり、いい加減な報告書だった。業者側もいい加減だが、役所も人手が足らず十分なチェックが出来ていないためだった。
つまり水増し請求もあり、石巻市は業者の請求を今見直しているという。

以上が番組の概要だが、ぼくはこの番組を見て思い出したことがひとつある。
震災直後に被災地入りした人がある掲示板のコメントに「被災地ではもの(水・食料)がなく、みんなで分け合っているのに、テレビを見ていたら東京ではものを取り合っているという。それを見て悲しくなった」と書き込みがあった。ぼくも同じ思いだった。
苦しいときには、もっとも苦しい人にこそ多くを再分配するべきだ。

【Takky@UC】

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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

消費税についてまとめ その1

検索キーワードで
・付加価値税
・消費税
の違いについて鍋パーティのブログに来る方が多いので、自分で書いた過去のエントリを以下にリストにしました。

消費税(1) 日本の消費税とヨーロッパの付加価値税の違い
http://nabeparty744.blog111.fc2.com/blog-entry-10.html

消費税(2) 日本の消費税率5%は低い?
http://nabeparty744.blog111.fc2.com/blog-entry-11.html

消費税(3) 消費税の正体?
http://nabeparty744.blog111.fc2.com/blog-entry-12.html

消費税還付とは? その1
http://nabeparty744.blog111.fc2.com/blog-entry-32.html

消費税還付とは? その2
http://nabeparty744.blog111.fc2.com/blog-entry-33.html

消費税と法人税
http://nabeparty744.blog111.fc2.com/blog-entry-34.html

テレビのニュースを見る限り、今現在消費税の議論というのは、政局がらみや消費税率10%という数字ばかりな気がします。そうではなくて、消費税がどういう性質の税なのかを明らかにして、国民に議論させるべきではないでしょうか?
実際には消費税でシワ寄せがおこる中小零細企業の実態がニュースでは報道されていない。
中小零細企業は消費税を価格転換できないことが問題だと思います。

・2009年度の国税滞納額、7.478億円のうち消費税の滞納は、3,742億円で50%を占めている(消費税還付とは? その1


この事実はそれを表しているのではないでしょうか。
また消費税に対するインボイス方式を導入する議論もテレビでは聞いたことがないです(あまりテレビは見ないほうなのですが)。こうした議論が足らないまま消費税率だけを上げようとすれば市場や生活に無理が起きるのは避けられないでしょう。
税金というのは消費税だけではないのです。法人税や所得税その他のバランスを考えるべきではないでしょうか。
「増税か?」「減税か?」という二元論的思考ではなく、税制全体として議論をする必要があるのではないでしょうか。

【Takky@UC】

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テーマ : 税金
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生活保護バッシング その1

生活保護バッシングが止まらない。ぼくはテレビはニュース以外ほとんど見ないから、実際以下の記事にあるような番組がどんなのものわからない。でも相当ひどいものだということは想像がつく。

不正受給問題であたかも犯罪者扱い!?
生活保護受給者が脅える凄惨な仕打ちと悲惨な日常


 こう脅えるのは、40歳代の当事者のAさん。人気お笑いタレントの河本準一さんの母親が生活保護を受給していたとして『女性セブン』が報じたのを皮切りに、駅の売店で『夕刊フジ』が「“生活保護”モラル崩壊!若者が不正受給でグーダラ生活」という見出しを掲げ、受給者の現状を無視した記事を掲載。テレビでは、ワイドショーなどの番組が、連日のように偏見や誤解を煽るような生活保護受給者に対するバッシングを続けていた。

「ちょっとテレビをつけると、たいてい生活保護の話を長々とやっている。あ~、もう生活保護の報道番組を見るのが怖くて…。でも、気になって、つい見てしまい、眠れなくなるんです」



なぜこれほどまでにテレビ・ワイドショーで生活保護をたたくのだろうか?結局これは作り手の問題だろう。テレビ局というのはよそ様と違ってテレビ局の社員というのは相当高い給料を得ているからだ。
同様に新聞社も同じで、朝日とか読売とか大新聞の記者の給料も相当高いだろう。
だから彼ら高給取りにとっては生活保護なんて「福祉をだまし取っている連中」と思う人たちが多いのではないだろうか?さらにテレビや新聞社のスポンサーは企業だから、金持ち側に有利なバイアスがかかっていると見た方がいい。

和田秀樹氏の「富裕層が日本をダメにした!」より引用
アメリカでは、たとえば日本でいうところの朝日新聞とか読売に当たるニューヨークタイムズやワシントンポストに大学を出てすぐに入れるということはほとんどない。ABC,CBS,NBCの3大ネットワークに新卒では入れるということもまずない。一方、日本の場合は、東大、早稲田、慶応を出てすぐにNHKや民放各局に入るとか、朝日、読売、毎日に入ることになる。
アメリカにおいて、影響力の大きいマスコミで働くには競争を勝ち抜いていかなくてはならない。私はカンザス州のトピーカという町に住んでいたことがある。人口10万人のトピーカにはトピーカキャピタルジャーナルという小さな新聞社があり、ジャーナリストを目指す者はまず大卒でそこに入る。トピーカキャピタルジャーナルで比較的いい記事を書くと、より大きい町であるカンザスシティのカンザスシティスターという新聞社に移る。そこでもまたいい記事を書くとさらに発行エリアも発行部数も大きいシカゴトリビューンの記事が書けるようになり、最後に勝ち抜いた者がニューヨークタイムズで書けるわけだ。
ところがニューヨークタイムズの記者が、それだけ勝ちあがった人たちだから非常に給料がいいかというと、朝日新聞の約半分、日本円にすれば年収600万ほどである。アメリカの場合、たしかに3大ネットワークのキャスターなどは億単位での引き抜きもあるが、多くは社会の木鐸(ぼくたく)というか、貧しい人の視点でものを書くというところが残っている。



日本のメディアで働くものはアメリカのそれとは違うようだ。
こうした連中がつくったワイドショーや新聞記事が発しているメッセージのイメージは「あなたの税金は無駄な福祉によって上げられているのですよ!!」というものではないだろうか?
話を戻すが、生活保護で不正受給は全体の0.4%ほどだといわれている。
病気などして生活に困っている人たちにとって生活保護制度というのは命綱なのだ。
それをこのような生活保護バッシングをして社会的に弱い人たちを排除して成り立つ社会の方が脆弱ではないだろうか?だれだっていつまた大きな地震や災害にあうかわからない。個人ではどうしようもないことはあるのだから、社会のセーフティネットは堅牢なものでなくてはならない。

もうひとつ引用したい本があるので、ご紹介する。

ポール・クルーグマン「格差はつくられた」より引用
「福祉の爆発」
2004年の死後、ロナルド・レーガンは慈愛に満ちた愛すべき男として褒めたたえられてきた。彼は自由の大儀のために戦い、悪の帝国であったソビエトに勝利し、これもきっと大儀のために違いない減税にも打ち込んだ。しかし、1966年にカリフォルニア州知事になったロナルド・レーガンは、かなり違った人物でもあった。彼は福祉のただ乗りに怒っていた白人有権者の代表であり、そのための道具でもあった。その自伝の中で、レーガンは彼に66年のカリフォルニアの州知事選挙に立候補を促したグループについて、こう書いている

人々は政府による福祉の無駄遣いや福祉をだまし取っている連中にこりごりしていた。それに彼らは急な増税や、政府の規制や、横柄な官僚と役人に怒っていた。役人たちは、問題はすべて税金をつぎ込めば解決できると思い込んでいたのだ。


ここで書かれているイメージは明らかである。福祉をだまし取っている連中が、国民の税金を上昇させているということである。それが事実でないことなど、どうでもよかった。ほとんどの人々が「福祉」と聞いた際、母子家庭のための「要扶養児童家族支援プログラム」を思い浮かべていたが、このプログラムは政府にとって大きな負担になったことはなく、またインチキ受給が大きな問題になったこともなかった。
たしかに福祉予算が上昇していたことは事実であった。66年になると、10年前に比べて2倍以上のアメリカ人が福祉を受けていた。これはまだ序の口であった。福祉予算は60年代後半、70年代初めの「福祉の爆発」で再度倍以上に跳ね上がっている。そしてレーガンが指摘するまでもなく、福祉を受けるようになった多くは黒人であった。



つまりはアメリカでの福祉バッシングは人種問題がその根底にあったようだが、本書にはそれだけではないことがこの後に書かれている。興味のある人は本書を読んでみるとよいと思う。

生活費貧窮している人から生活保護制度を引き離し、東電の勝俣会長のように原発の安全性をないがしろにして事故を起こした人の自宅には警官を配備して保護をするというのは、(理由はあるでしょうけど)なんだか納得いかないのは、ぼくだけか?

【Takky@UC】

[編集部より]
次回6月18日にJ-Blueさんによる続編(リレーブログ)を予定してます。皆様お楽しみに!
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テーマ : 生活保護
ジャンル : 政治・経済

規制緩和が引き起こした悲劇- 関越道バス事故

高速バスが大事故を起こしたのは既に皆さん知っているとおもいます。
こういう事故の背景というのが、競争原理のひずみによるものではないでしょうか。

行政サービスは民間感覚でよいのか? 
大阪・橋下市長がよく「民間企業では・・・・」とことあるごとに言っているようですが、そうした理屈を教育や福祉や公共交通に持ち込めば、どこかでひずみが出てきます。そもそも行政サービスというのは営利ではなく、市民の生活のためにあるわけで、自治体が赤字だから縮小や閉鎖してもいいというものではありません。
重要なのは緊縮財政ではなく、税収が上がるように地域経済を活性化する方法を考えることです。
例えば食料自給率とエネルギー自給率を高め地域経済をまわすことに真剣に取り組むべきです。
メガ・バンクなどに金を預けてしまえば、大企業(例えば原発事故を起こした東京電力の株主は大手銀行)にあなたのお金は流れてしまいますが、地域の信用金庫などに預ければ、あなたの地域にお金が回ります。
被災地の信用金庫・組合に口座を作り、そこにメガ・バンクにあるお金を預け替えれば被災地の復興にもつながります。

民間企業であれば競争はあって当たり前ですが、それにも限度というものがあります。原発事故もそうですが、経営者は経費ばかり削ることに血眼で、安全に対する責任感がなさすぎます。ちゃんとこの事故の責任もツアー会社やバス会社へ追求するべきです。


■安全対策や労働環境、バス会社任せ…ツアー会社
(読売新聞 - 04月30日 21:42)


 今回のツアーを企画した旅行会社「ハーヴェストホールディングス」(大阪府豊中市)の橋本卓也専務が30日夜、記者会見した。

 今後、長距離夜行バスを運行委託する際には運転手2人を交代で運転させるようバス会社側に求める考えを明らかにした。

 橋本専務は「運転手が1人か2人かは運行会社に任せていた」と説明。運転手の労働環境については「特に(バス会社側からは)聞かされていなかった。委託料の値上げ要求などは把握していない」と述べた。その上で、「バス会社任せだった安全対策を、今後は契約時にきちんと求めたい。料金が上がることもやむを得ない」と話した。

 同社には同日午前、国土交通省近畿運輸局の職員6人が旅行業法に基づいて立ち入り検査を実施した。



労働組合の弱体化
資本の側からの労働コスト削減圧力は今に始まった事では無いのですが、現在の深刻さは「労組」の弱体化が際だって出ています。
中曽根政権時代、目障りな一番戦闘的な国鉄労組を潰しに掛かり、それが成功すると今度は国民の財産である国鉄を民営化しました。その間隙を縫って「連合」と言う御用組合が誕生し、時の政権と蜜月時代を作り出しました。その成り立ちなど不透明でうさんくさき物が在ります。
いわゆる、戦わない労働組合をナショナルセンターとして、資本と政府は扱い、それは今も続いています。
その結果、規制緩和、競争原理強化、特に労働法制の改悪で派遣労働者を大量に生み出し、今まで曲がりなりにも資本の暴走を食い止めてきた「労働組合」の力が弱まって資本の暴走が顕著になりました。
当時、「日経連」(今の経団連)が10年先のビジョンなどを想定し、政府、政権党と一緒になり、実行していったのです。

大阪地連バス部会が近畿運輸局と交渉を行い、「2日平均で670キロの走行距離規制を1日500キロにすること」を要請したことがありました。
これは2日に1回の走行であれば1340キロ走行しても違反にならない。これでは事実上の無制限であると、大阪地連バス部会が国交省を批判していたことも以下のリンクからわかります。

配置指針の走行距離規制を批判
大阪地連バス部会
公示運賃の厳格取り締まり要請


これでは政府自ら過酷な労働を押し付けた形です。経営側と一体となり表向き「検討委員会」等の形を取り、御用学者や御用評論家いわゆる経営側の代弁者ばかり集めた「委員会、等」から答申を出させ、さも中立的な立場を取るのです。そして財界の思うままに法制度を改悪してきました。

競争原理を強化して「得」するのは財界と一部経営者だけです。労働者にとっては何の利益も無いのです。
何らかの報酬が給料に加算される可能性はありますが、それはほとんど会社が利益を取ったあとののこりかすのようなものです。
例えば、企業が社員に「もっと頑張れ。根性で売上げを上げろ!!」と言ったとします。努力とか根性という言葉が出てきたらそれは実は非常に危険なのです。なぜ努力とか根性が危険かというと、そういったものにすり替えて、他人が自分の都合のいいようにあなた(ここでは労働者)を利用している可能性があるからです(*1)。

繰り返す事故
このバス事故を見たときに頭に浮かんだのは

JR福知山線脱線事故

です。この事故も会社(JR西日本)の体質と密接していたと記憶してます。

話はちょっと脱線しますが、世界ラリー選手権(WRC)という人気の高いモータースポーツがあります。
詳しくは下のリンクを読んでもらうと分かるのですが、トヨタはターボ・エンジンの吸気機構に細工して不法にエンジンパワーをあげました。

TOYOTAはWRCでどんなレギュレーション違反をしたんですか?

なぜWRCがエンジン・パワーを制限しているかといえば、これは事故を防ぎドライバーの安全を保つためです。規制緩和とはこのターボ・エンジンの出力をどこまでもあげてもいい、事故が起きても自己責任でと言っているように思います。
規制やルールというのは安全のためにあることを忘れてはなりません。

参考文献
*1:絶対成功する44のルール 苫米地英人

【Takky@UC】

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NHKスペシャル「ヒューマン なぜ人間になれたのか そしてお金が生まれた」

NHKスペシャル 2月26日 放送を多くの方が見たと思うが、ぼくにとっても興味深い内容だったので、以下にメモしておく。

ヒューマン なぜ人間になれたのか
第4集 そしてお金が生まれた


お金はどのようにして生まれたか
古代メソポタミア時代において、麦はお金の代わりだった。麦を鉢に入れて、労働者に給料として払っていた。つまり、さまざまなものが当時は麦をお金の単位として交換していた。
お金による交換は人間にしかできないものであり、信頼関係によって人間だけが交換できるのだという。
麦を使って交換することによっていろいろな職業が生まれ、経済が発展していった。つまり、その人が得意なことを職業としてやっていき、麦のお金で交換していく。こうした職業の誕生によって食料の生産は一気に三倍にもなったという。そして経済が発展して、巨大な神殿が建設された。

次の世代に入ると、ギリシャ・アテナイでコインが生まれる。
ほぼ銀100%のコインは信頼され、コインを通じて人々の流通が一気に加速していく。
つまり、アテナイのコインは永遠の価値を持っているのだ。
コインの登場によって、世界は別の方向に変わった。
イギリス・エクセター大学(歴史学) リチャード・シーフォード博士によれば
 -お金は集団から切り離された個人を作り出した
 -のし上がるのも没落するのも個人の責任
 -お金があれば、それまでの人間関係は必要がない。それは集団からの孤立ではあるが、開放でもある。

こうした結果どうなったかというと、お金を持つものと持たないものが生まれた。つまり格差が生まれた。
お金をたくさん持とうとする欲求。お金を持っていないという不満。
脳科学によって、人間にはより多くのお金を持とうとする仕組みが確かめられた。
その仕組みがあるのは脳の「腹側線条体」という場所で、人間の快楽をつかさどる中枢だ。
株取引をしてる人の脳の活動をMRIで観察したところ、儲かりそうな金額が大きければ大きいほどその活動は活発になり、得られる快感も大きくなっていた。つまり、お金を求める欲望にはきりがないということがわかった。

麦のお金が普及した最古の都市・テル・ブラクでは、お金によって争いが起きた。
ここで大量の人骨が見つかったのだ。イギリス・ケンブリッジ大学 オーガスタ・マクマホン博士(考古学)によれば、この大量の人骨は、より豊かな暮らしを求める富裕層と底辺に置かれた人たちの争いによって起こった可能性が高いと説明している。都市という大集団の中では競争が激しくなり、必然的に格差が生まれたためだという。
あまりにも貧富の差ができると「アマギ」という「借金帳消し制度」によって、借金を帳消しにして、奴隷を元の家族に戻して、彼らにやり直すチャンスを与えた。また、すでに十分豊かになった人々の欲望が暴走するのを抑える役割を果たした。

発展と格差。私たちはそのバランスを自らとることはできるのだろうか?
その答えを脳に探った研究があった。アメリカ・ラトガース大学で興味深い実験が行われた。

1.被験者二人にくじを引いてもらう
2.くじの片方には"Rich(金持ち)"と書いてあり、もう片方には"Poor(貧乏)"と書いてある。
3.Rich には参加料として80ドル渡して、Poorには30ドルが渡される。二人の間にわざと格差を作る。
4.追加の50ドルをRichかPoorのどちらかに渡す。
5.このとき調べるのはRichの脳の快楽の中枢「腹側線条体」
6.Richが50ドルもらい、所持金が130ドルに膨れ上がったとき、Richの「腹側線条体」は0~5段階レベルでやや上昇(1のレベル)になるのがわかる。やっぱり所持金が増えてちょっとうれしいということ。
7.ところが別の被験者のグループでRichではなくPoorに50ドル渡して、ともに80ドルとなった場合、格差はなくなる。
8.その時のRichの「腹側線条体」の反応レベルは、なんと5のレベル。きわめて強く反応していることがわかる。20人に同じ実験をしたが同じように強いレベルを示していた。

この実験からわかることは、われわれの脳は「お金以外のものに価値を置く仕組みがある」ということだ。本来、自分がもうかれば喜ぶはずの脳は、実は公平かどうかをとても気にしていたということがわかった。
しかし、この実験の重要な条件は

-相手が目の前にいるということ

自分が得した分、損した相手の姿を見ると、脳の中で分かち合う心が動き始める。脳がこうした反応を見せるのは、長い間の時間をかけて協力し合う心が進化したためだと同大学のエリザベス・トリコミ博士は説明している。

番組の最後では、現代では相手の顔の見えない人たちとつながっている。また、時代を超えて未来の人々ともつながっている。未来の誰かにツケをまわすことは、許されるのだろうか?それは不運だったですませられるのだろうか?その答えはわからない。でも、今まで人類は世の中を変えていき、これからも変えていけるだろう。


ここまでがNHKスペシャルの内容(ところどころ割愛してます)。
前半はお金の起源について紹介し、後半は人間の脳はどのように格差を認識しているかの実験の紹介だった。

前半の紹介のように、そもそもお金というのは、人間の信頼関係によってできている。だから今のアメリカみたいに、ドル札をバンバン刷っていれば、信頼が低下するは当然だろう。1971年のニクソンショック以前にもどれとは言わないが、いくらなんでもひどすぎる状態。いま、円高で日本の国内企業がどこも苦労しているが、そもそも円高なのはドルの信用が落ちていて、相対的に円が高くなっているだけのこと。グローバルで見て、日本人の人件費が高くて、日本では製品製造ができないとよく言われる。しかし、これは日本が悪いわけではない。信用のないドルが悪いわけだから、そこは誤解しないでほしい。もういい加減「ドルを基軸通貨にするのはやめてください!」と言えばいい。基軸通貨は一国の通貨を使うのではなく、共通の通貨を使うことの方が望ましい。もちろんユーロも大変苦労しているが、最終的に世界は共通通貨という方向に行くべきだと思う。

後半は人間の脳が格差をどのように感じているかの実験で興味深い。
この実験のおもしろいところは、RichとPoorの人が顔を合わせて二人で並んで座っているところ。目の前にいる人と格差があった場合、Richは格差がないほうがよいと思うわけです。でも、相手が見えない社会であれば、Richは格差があっても良いと思うかもしれない。

そして、もうひとつ脳の「腹側線条体」の状態をMRIで見ることによって、株をやっている人の脳の動きが、儲かりそうなときは高い反応を示すことがわかった。
先日、飲みに行ったときに、知り合いが「震災直後に東京電力の株を100万円分くらい買ったんだけど、売ったときは40万くらい。結局60万損しちゃったよ」と言っていて目が点になってしまった。結局、彼にとっては株はギャンブルか何かなのだろう。 小株主にとって、彼らはもっとも移動しやすい身軽な利害関係者なので、会社の長期的未来をもっとも気づかわない人々になる場合が多い(*1)。
そうした目先の利益ばかりを追い求めた結果、安全を軽視し利益を優先した原発(*2)が事故を起こした。同様に株主にばかりにいい顔している製造メーカ(大企業)は、人員削減して開発力・生産力を失っていった。

お金の使い方というのは、結構大事なのだ。何でも安ければいい、何でも儲かればいいというのは、やめてもらいたい。

*1:参考図書
・ハジュン・チャン「世界経済を破綻させる23の嘘」

*2:電力会社の株主
・多くは生命保険会社や銀行が株主
・脱原発の東電株主運動がある

【Takky@UC】

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金融取引税(FXをやっている人は見ないでください)

ニュースでは地味な取り扱いなのだが「金融取引税」というのをフランスやドイツで導入しようする動きがある。最近のニュースを探したら以下のものが見つかった。

デリバティブ含むあらゆる証券を対象に=仏経済相
2012年 01月 10日 18:16 JST


[パリ 10日 ロイター] フランスのバロワン経済・財政・産業相は10日、導入を目指している金融取引税(トービン税)について、株式だけでなく、債券やデリバティブを含むあらゆる証券を対象としたい、との考えを示した。

 一方、仏ルモンド紙は9日、匿名の閣僚の話として、金融取引税は2008年に撤廃した株式取引税の再導入に限定される見通しだと伝えていた。

 それに対しバロワン経済相は、国内テレビに対し「株式、債券、デリバティブなど幅広い商圏を対象としたい」とした上で、「われわれはドイツとともに導入したいと考えている。可能であれば欧州連合(EU)レベル、さもなければユーロ圏レベルで、可能な限り速やかに導入したい。つまり、2012年のうちだ」と語った。

 同相はまた、法案は2月に準備できるだろう、と明らかにした。



この「金融取引税」というのは、国家間の金融取引に低率の税金を課すことで、投機的な資金移動を抑制しようというもの。別名「トービン税」とあり、もともとはノーベル経済学賞を受賞したジェームス・トービンという人が1970年代に提唱したことによるものだそうだ。
現在では、トービン税にたいして、投機的取引を抑制する役割だけでなく、途上国の累積債務や貧困、環境破壊などの問題の解決をはかるための資金源としての役割が期待されているのだそうだ( 詳しくはこちらを参照 「トービン税」ってなに?)。

では、たとえば外国為替の取引額がどのくらいあるかを見てみよう。

世界での取引規模

国際決済銀行(BIS)は、2010年4月の1日当たりの外国為替の取引額の統計を公表している[1]。国別では、1日当たりの為替取引が最も大きかったのはイギリスであり、1兆8536億ドルと世界の36.7%を占めており、首都ロンドンが世界の為替取引をリードしていると言える。通貨別の外国為替世界シェアでは現在もアメリカドルが圧倒的な取引量を誇っている。上位10ヶ国は以下の通りである。

国別の1日当たり外国為替取引額 (2010年4月)
順位  国     億   ドル世界シェア
1.   イギリス  18,536  36.7%
2.   アメリカ   9,044  17.9%
3.   日本     3,123  6.2%
(詳細はリンク先参照)



この上位3カ国で30,703億ドルも外国為替取引がある。たった一日でこんなにお金が動いているなんて、ぜんぜん知らなかったからかなりびっくりだ。
これだけの額のお金なので、非常に低い税率でもかなりな税収が見込めるようだ。

金融取引税: 金融部門に相応の負担を課す

欧州委員会は本日、欧州連合(EU)の加盟27カ国で金融取引税を導入する法案を提出した。取引に関わる機関のうち少なくとも1機関がEU域内に拠点を置いている場合課税対象となり、株と債券の取引については0.1%、デリバティブ(金融派生商品)取引には0.01%の税率が課せられる。これにより、年間約570億ユーロの税収が見込まれる。



つまりは、低率なので一年に一回しか取引しないような投資にはほとんど影響しない。しかし、投機目的であれば、取引は頻繁に行われるので、そのつど税金は払うことになる。

今現在の(日本の)課税方法は

外国為替証拠金取引
課税方法


外国為替証拠金取引(FX)は取引方法により2種類の課税方法に分かれる。なお、その他の外国為替取引では、為替差益に対する課税は外貨預金の場合は雑所得(総合課税)、外貨MMFの場合は非課税となり、利子に対する課税は外貨預金・外貨MMFとも利子所得(所得税・住民税合わせて20%の源泉分離課税)となる



となっており、利子に対する課税については20%の分離課税である。
いまの所得最高税率が昔よりもだいぶ低くなったといっても40%ある。
しかし、パソコンに向かって為替でもうけたお金にかかる税金が20%というのは、「マネーゲームを楽しんでください!」と言っている様なものだ。こんなことしている人たちがたくさんいるから、世の中不安定になる。こっちはFXなどやらないから迷惑としか言いようがない。
こういう人たちはガンジーの「労働なき富」の大罪って言葉を知らないんだと思う。
だいたいこういう投機をしている人たちは何も生産してないではないか?

「お金が人間を支配する社会」では人類の発展は望めないし、それでは本末転倒。
お金はみんなを豊かにするように使われるべきであり、すくなくとも人は生まれたときは平等にチャンスを与えられるべきであろう。それには親が裕福でバカ息子がカジノで遊んで莫大な損失を出すような今の社会は間違っている。富の再分配によって、誰もが自分の才能の芽を出すための環境を与えられるべきだ。そうした環境が与えられずに、個人の才能の芽が摘まれてしまうことの方が、人類の発展にとっては大きな損失なのだから。

【Takky@UC】

[編集部より]
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日本の投資家のあきれた節税法(証券優遇税制)

以前、証券優遇税制が二年延長されたことを取り上げた。

知らない間に証券優遇税制2年延長、その影で弱者切捨て

じつはこれ、延長するときに「金持ち優遇」の批判をかわすために、配当についての優遇税制の適用要件を以下のように厳しくしていた。

・各企業の発行株式数の「5%以上」を保有する大口株主は優遇の対象外だったのを、「3%以上」に厳しくした。

そうしたところ、どういうことがおきたかと言うのが以下の記事


証券優遇税制 延長せず
参院委 首相 大門議員に答弁

 日本共産党の大門実紀史議員は29日の参院財政金融委員会で、京セラの稲盛和夫名誉会長ら上場企業の大株主が株式を売却して「税逃れ」を行っている実態(一覧表参照)を示して、2年間延長する金持ち優遇の証券優遇税制を直ちにやめるべきだと追及。野田佳彦首相は「(同税制を)さらに延長することはない」と答えました。
 大門氏は証券優遇税制を延長する代わりに、総合課税で増税となる保有株式の割合を5%から3%に引き下げたものの、株式を売却し保有比率を3%未満にし、「課税逃れ」を行っている大株主が268人、総額が33・6億円にのぼることを示し、「こんなことを許していいのか」とただしました。
 安住淳財務相は、「大変、残念なことだ」と答えました。
 大門氏は、証券取引の奨励が延長の理由に挙げられていることについて「根拠は何もない」と指摘。また、野田首相が、「税制改正は所得再配分機能強化の方向でやっていきたい」と答弁していたことをあげ、金持ち優遇を放置するのかと迫りました。
 野田首相は、「延長しても株は上がっていない」と認め、「公平性、中立性の観点から、元の20%に戻すべきだと思う」と答弁しました。


証券優遇税制

まったくやることがずる賢い。
どういう連中か見てみると
・稲盛和夫 京セラ名誉会長 株式保有比率 3.56 => 2.93% 節税推定 29,400万円
節税した資産家のひとりがあの京セラ名誉会長でJALのリストラに豪腕をふるい、小沢や前原の後援者でもある稲盛和夫氏である。稲盛氏がパトロンである前原さんは消費税についてこんなことを言ったようだ


八ツ場建設「わたしの敗北」=将来、消費税10%超も―民主・前原氏
(時事通信社 - 12月25日 13:05)
また前原氏は野田佳彦首相が目指す2010年代半ばまでの消費増税に関し、「今の日本の財政状況を考えると、(税率が)10%で収まるとは到底思えない」と述べ、財政再建に向け将来的には消費税率10%超への引き上げが必要との認識を改めて示した。 



前原さんは自分のパトロンがこのような3億円近い税金逃れをしていることをどう思うんだろうね?こういうことは表に出さずに消費税は増税する必要があると言うのは筋違いじゃないの?
結局今の政治・世界は、Occupy Wall Street から始まった We are the 99%(我々は99%だ)の言うように、1%の富裕層(投資家)が政治家たちを操り99%とから搾り取るシステム。
日本の場合は消費税で99%から搾り取るシステムだね。そして富裕層(投資家)には大減税。
われわれ99%は、だれが1%なのかはこのリストにあるようにちゃんと名前を覚えておかなくてはならない。

追記:変更が適用される10月前に、これまで3~5%を保有していた大株主が、持ち株を売却したり資産管理会社に移して、保有比率を3%未満にして引き続き優遇税制を受けた。

【Takky@UC】

[編集部より]
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